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冬の役得(クロルフ♀)

 

 妻のルフレは結構な寒がりだ。

「うう~さ、寒いです……!」

 雪が降り出しそうな曇天。朝から太陽が隠れたまま迎えた昼下がり、城の図書室は底冷えするような寒さだった。きゅ~~~~~~~つと隣から力いっぱいしがみつかれて、クロムは苦笑する。

「風がない分、さっきまでの回廊よりはいいだろう? ほら、すぐ暖炉に火を入れてやるから」

「も、もったいないので……! 資料をちょっと探すだけですから、そ、その間クロムさんが湯たんぽ代わりになってくだされば……っ」

「経費削減もいいがな……。それで俺を湯たんぼ扱いするのはどうかと思うぞ?」

 口ではそう言いつつも、実は顔がにやけないよう必死だ。照れ屋なルフレがここまでしっかりがっつり自分から抱き着いてくれるのはそうそうない。日中、執務時間なら尚更だ。

 人気のない場所で二人きり、という状況から連想される甘い雰囲気は今のところ皆無だが、これはこれで役得だ。

 寒がりな妻を温めるのは夫の役目。クロムはルフレを自分の上着で包み、白昼堂々長時間密着できるとご満悦で彼女の腰に手を回した。

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