ヤキモチと約束(クロルフ♀、FEH)
どうも浮かない顔をしているルフレから話を聞き出すと、おずおずとこんなことを言われた。
「……最近クロムさん、異界の私と一緒にいることが多いですよね」
「まあ、あいつが馬に乗れるようになりたいと頼んできたからな。練習には付き合っているが……」
アスク王国の特務機関で出会った異界の『ルフレ』――妻と同じ名前だが男性だ――とは、確かに最近一緒に過ごす時間は多かったが、何故ここでその話が出るのだろう。不思議に思っているとぎゅう、と正面から抱き着かれた。
「……羨ましいな、って。ちょっとヤキモチ焼いちゃったんです。私のクロムさんなのにって。でもそんな子供っぽいことを考えてしまう自分が嫌で……」
小さな声で吐露された心情に、悪いと思いつつ口元がにやける。妻からこんな可愛らしいことを言われて、嬉しくない男はいないだろう。抱き締め返して、つむじにそっと口づけを落とす。
「あまり構ってやれなくて悪かった。……今度、一緒に遠乗りに行こう。二人きりで」
「でも私、まだ馬に乗れないです……」
「心配するな。俺の馬に二人で乗ればいい。練習もしたいなら付き合うぞ」
そう告げればようやくルフレは顔を上げてくれる。「約束だ」と囁いて、クロムは彼女の瞼に優しく口付けた。
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